ツール・ド・フランス観戦記 ~第6ステージ~
第6ステージ。この日のコースは途中細かいアップダウンが結構あり、ゴール前も登りということでピュアスプリンターの集団スプリントにはならなそうなコースプロフィールです。
じゃあ誰向きかって!?
そう!!あの人です!!ついにステージ優勝か!?
しかしゴール前7%って結構パンチありますねぇ、、、
テクレハイマノ(MTNクベカ)、ヴァンビルセン(コフィディス)、ケムヌール(ユーロップカー)の3人が逃げグループを形成。
この日は4級山岳が3つ設定されており、山岳賞が動く可能性がある中、前哨戦クリテリウム・ドゥ・ドーフィネで山岳賞を獲得したテクレハイマノが逃げに乗ったところから、その思惑が見て取れましたね。
レースは大きな動きなく、1つ目山岳をテクレハイマノ、ヴァンビルセン、ケムヌールの順で通過し、テクレハイマノがまず1ポイントを獲得。
さらに、2つ目の山岳もテクレハイマノ、ヴァンビルセン、ケムヌールの順で通過し、テクレハイマノは1ポイントを加算し、山岳リーダージャージまであと1ポイントと迫ります。
中間スプリントでは、逃げた3人がケムヌール、バンビルセン、テクレハイマノの順で通過、それに続き、集団から飛び出したスプリンター達が、デゲンコルブ、コカール、グライペル、サガンの順で通過。グライペルは今日も当面のライバルサガンの前を抑えた。
残り50kmを切ったところで逃げグループとメイン集団 との差は1分50秒。逃げ切りには少なすぎる差となってしまっている。今大会はあまり集団が逃がしてくれず、10分以上の差がつくことはなく、集団が泳がせているだけの状態が続いてますね。
15分とか20分とか、そういう大逃げも去年までは、たまにあったんですけどね。
残り45km付近でボクレール(ユーロップカー)が単独で集団からアタック。
残り38km付近でBMCのカルーゾがコーナーに設置かれた標識の様なものに激突というあわや大惨事?とも思える落車が発生。
しかし、幸いにも後続が突っ込むこともなく、標識も藁で出来ていた為、カルーゾも事なきを得ました。
残り36kmで単独アタックしたボクレールは集団に吸収。
再度の4級山岳を三度テクレハイマノがトップ通過し、山岳ポイントを獲得。
これによりホアキン(カチューシャ)のポイントを上回り、マイヨ・ブラン・ア・ポア・ルージュを獲得し、アフリカ大陸に初のリーダージャージをもたらした。
残り12kmでヴァンビルセンがアタックするも、他2人は反応せず残り10kmでこれまでの健闘讃えあい、集団に吸収される。
残り5kmでBMCが先頭、後ろにエティックス、ジャイアント=アルペシンもトレインを組んでが上がってくる。
1人アタックし逃げたヴァンビルセンは逃げ粘るも残り3kmで集団に捕まる。
残り2km切ってコフィディスとカチューシャ、ジャイアント=アルペシンがエティックスの前に立ち、勝負どころでの位置取り争いが激しくなってくる。
フラムルージュをくぐった直後に事件が発生した。
マイヨ・ジョーヌを来るマルティンが前のユーロップカーを接触し、姿勢を崩して右にヨレると、隣にいたジャイアント、アスタナ、スカイの選手がドミノ倒しの様になって落車。
さらにそこにBMC、モビスターの選手が突っ込んでしまう。
そんな混乱した集団からスティバールがアーリーアタックし逃げ切り、うれしい初出場初ステージ優勝を飾った。
2着は集団の頭を押さえたサガンが入り、グライペルと3ポイント差まで肉薄。
相変わらず勝てないものの、しっかり着を拾い、着実ポイントを積み上げて行っている。
落車したマルティンにチームメイトが手を貸し、なんとかフィニッシュ。
残り3kmを切っていたので、ルールにより同一集団にいた選手のタイムが適用されタイムを失うことなくゴールし、この日もマイヨ・ジョーヌを守ったが、結局鎖骨骨折のためこの日で大会を去ってしまった。
初優勝したチームメイトのスティバールに、『(遠慮せず)楽しんで』と声をかけたというあたりマルティンの人の良さが出ていますね。
しかし、チームTTが第9ステージにあるのに、カンチェラーラに続いてマルティンまでリタイアとか残念でなりません。
カベンディッシュのアシストが必要ない後半のどこかのステージで大逃げとかしてくれるの期待していたのに。。。