ツール・ド・フランス観戦記 ~第4ステージ~

投稿者: カテゴリー: サイクルロードレース オン 2015年7月10日

第4ステージは前日同様、北のクラシック風コースになってます。

昨年に続きパヴェ(石畳み)区間が7つ組み込まれ、そのうち3つは今年のパリ~ルーベでも使用されており、まさに“プチ・パリ~ルーベ”なコースです。
去年は大雨の中の滑る、泥んこレースでしたが、今年はどうなるでしょう!?
そしてやっとツール・ド・フランスがフランスを走ります。途中まではベルギーですが。

ではまず恒例のコースプロフィールから。
四角の中に赤い数字が振られているのがパヴェ区間です。
見ての通り後半に集中しており、まさに勝負の行方は後半まで分かりません。

Stage4_Profile

まずレース内容の前に触れなくてはならない点がカンチェラーラのリタイアです。。。
前日の集団大落車に巻き込まれたカンチェラーラはなんとかゴールまで辿り着いたが、レース後の検査で腰背部の脊椎骨横突起2カ所に骨折が見つかり、第4ステージには出走せずリタイアとなった。
カンチェラーラはマイヨ・ジョーヌを通算30日着ることを目標に掲げており、第3ステージでの着用で29日目だったので、あと1日というところでアクシデントによりタイムを失い、リタイアすることとなってしまいました T_T
今年が最後のツールとも言われており、運命とは何とも残酷なものなんだろうかと。。

 

この日逃げたのはウェストラ(アスタナ)、デヘント(ロット・ソウダル)、ケムヌール(ユーロップカー)、ブラン(ブルターニュ)の4人。
今大会で初めて4強のチームメイトが逃げにのったが、特に大きな動きはなくベルギー国内を淡々と進み、4級山岳とパヴェを1つ(第7ゾーン)こなしていきます。
フランス国内に入り、パヴェ区間が近付くにつれてそれまでの雰囲気が一変し、スカイ、ティンコフ=サクソ、モヴィスター、BMCを先頭でトレインを組む。その後ろにアスタナが続く。

 

これまで第2ステージでの遅れにより総合争いから離されてしまっているニバリが昨年も検討したパヴェステージでタイムを取り返すべく、第6ゾーンの手前で前年のパヴェステージの覇者ラース・ボームを筆頭にアシストと共に集団先頭に陣取りいよいよパヴェ6連続が始まった。
Stage4_Astana

攻撃を仕掛けたアスタナは残り40kmで逃げていたウェストラと合流。ウェストラは最後の仕事を終えて下がって行った。その後パヴェ第4ステージ手前でアスタナに大きな誤算が生まれる。パヴェのアシストエース ボームがパンクし遅れてしまったのだ。
それでもアスタナは果敢に攻撃を仕掛け、タイム差を稼ごうとする。
Stage4_pave2

しかし他の4強のアシスト陣も着実にパヴェをこなし、結局この日総合争いは誰もタイムを失うことなく終了した。

そしてこの日最後のハイライトがマルティンの逃げ切りだ。
これまで第1ステージではローハン・デニスに5秒及ばずの総合2位
第2ステージではカンチェラーラがボーナスタイムを獲得したため3秒及ばず総合2位
第3ステージではまたしてもフルームがボーナスタイムを獲得したため、たった1秒及ばず総合2位
と涙を呑んできたがこの日は違った。

最後のパヴェ第1ゾーンでパンクするもチームメイトのトレンティンから自転車を“もらい”なんとか集団に復帰すると、残り3.4kmで果敢にアタックを仕掛ける。
Stage4_tony

しかし、TT世界選手権3連覇の独走スペシャリストのアタックに誰も反応しない。
残り2kmでジャイアント=アルペシンが“ヤバい!!これ逃げ切っちゃう。”と気づき追いかけるも時すでに遅く、ついに自らの優勝でマイヨ・ジョーヌを獲得した。

喜び全開でのゴールや、ゴール後のチームメイトと喜びを分かち合っている姿よかったですねー!!
Stage4_tony2
Stage4_tony3

一昨年のブエルタでスタートからたった一人で逃げ続け、あと50m弱のところで捕まってしまったシーンを思い出したけど、今回は逃げ切れてよかった。

やっぱり好きな選手の好走はうれしいですね^o^

 

第4ステージ結果
Stage4結果

第4ステージ終了後の総合順位
Stage4_総合