読書はいかが!?「敗北のない競技 僕の見たサイクルロードレース」土井雪広著
お盆休みですね!
台風が近づいてきてますが、なんとかそれそうで安心です(・∀・)
でも明日関東は雨っぽいです。せっかく三浦半島ツーリングを計画したのに台無し(´・ω・`)
みなさんはお盆どう過ごしますか??
かえってなかなか自由な時間がとれないなんてこともお盆ならではだったりします。
そんなお盆 「読書」はいかが?
そう思いアマゾンでポチった2つの本。
「敗北のない競技 僕の見たサイクルロードレース」土井雪広著 2014年4月発売
「敗者たちのツール・ド・フランス~ランタン・ルージュ~」マックス・レオナルド著 2015年7月発売
偉大なツール覇者の影には数えきれないほどの「敗者たち」がいる。
そしてグランツールを経験した選手が語る「敗北のない競技」とは。。
とても興味深い組み合わせ、これだけでもサイクルロードレースの奥深さを感じられます!
で、早速おととい届きました土井選手の方。
「敗北のない競技 僕の見たサイクルロードレース」は2014年4月に発売された
現役プロロードレーサー土井雪広選手の自伝的ノンフィクション。
約190ページ。とても読みやすい。行間多め字数は多くない方です。
帰宅して4時間で一気読み(あぁお盆用だったのに、、笑)
さて本の紹介。
一言。おもしろいです。
実際のレース観戦以外でサイクルロードレースを知る入口として最高なんじゃないでしょうか。
超おすすめ。
著者紹介 土井雪広とは?
土井選手はグランツールの一つブエルタ・ア・エスパーニャ(スペイン)を完走した唯一の日本人。
その2012年は全日本選手権での優勝を果たしナショナルチャンピオンジャージを着て挑んだブエルタ。
チーム・アルゴス・シマノのアシストとしてエースのジョン・テゲンゴルブ(現ジャイアント・アルペシン)のステージ優勝5回・ポイント賞に大きく貢献。
別府史之(トレックファクトリーレーシング)とは同年代のライバルとし本書にも何度か別府選手の名前は登場します。
現在は片山右京氏自らが運営・監督も務めるTeam UKYOで現役として活躍中。
土井選手がどんな経緯で自転車に乗り始めたか。山形で生まれ育った土井選手のルーツから2012年ブエルタ完走までを本書は描く。
そして小さい時から父から教しえられた「勝負事は勝たなきゃならない」。勝つと大喜びしてくれる母。
そんな両親の元で育った負けず嫌いの塊のような一人の人間が,アシストとして他人の勝利に喜びを感じられるまでの人間的成長も注目だ。
200人の内一人しか勝てない勝率0.5%の競技。
そんなところからスタートする「敗北のない競技 僕の見たサイクルロードレース」は
自転車漬けで敵なしの学生時代~日本代表として参加した初めての海外レースでの衝撃。
そして大学を中退しシマノレーシングへ加入。プロロードレーサーとしてのキャリアのスタート。
ヨーロッパでの競技生活の苛酷さ。
そして話の中にも度々出てくる「本当のロードレースを伝えたい」という土井選手の言葉通りショッキングなほどストレートに語られる
ロードレース界の「ドーピング」「レース中に合法的に用いられる薬」の事実(土井選手の海外キャリアは2005~2012年)
誤解がないように言うがロードレース界のドーピングはクリーンになってきている。
ただいくら最新のドーピングテストを導入しても、研究者とのイタチごっこが続いていると言うのも事実。
私自身、タイラー・ハミルトンの「シークレット・レース」を読み興味の範囲でドーピングについて調べまくっていたこともあり免疫はあった。
ただハミルトンやランディスなどのドーピングプログラムを受けていない選手からの目線、そして同じ日本人という立場から語られるエピソードは新鮮。
想像を絶する海外でのレースキャリア
どうしてもドーピングの方に話がいってしまうんですが、海外で経験する挫折の絶望感たるやすさまじい。
学生時代に日本代表として参加したカナダのレース。
それまで日本で別府選手と1位か2位の争いしかしたことないレベルの選手がビリを争う。
ヨーロッパ渡欧初年ではどのレースに出ても30分でリタイヤの繰り返し、先の見えない練習。
言葉もできず、友人もなく、さらにはシェアハウスで生活する日本人チームメイトとの関係悪化。
飽きてもなおひたすら毎晩繰り返しみる「ジブリ」のアニメ(それしかすることがなかった)
そんなどん底からやがてチームメイトからパワーメーターを使ったトレーニングを教わり科学的トレーニングを取り入れ這い上がっていく。
この科学トレーニングの件もおもしろかったー!
まあ紹介はこんなとこで。
ロードレースのすべてを知れる一冊!
もう一度。おすすめです!!