関東近郊ロードバイクコース紹介:山岳 ~道志みち~
▼総合評価
『道志みち』は、神奈川県相模原市青木(津久井湖)から山梨県富士吉田市を結ぶ国道413号線の愛称。
東京都心部から自走する場合は橋本駅を目指した後、413号線に入るとよいと思います。
※橋本~山中湖間で往復約110km(後述の迂回ルートは約140km)となるため、出発地から橋本までを含めた全区間自走が難しい場合は、橋本駅まで輪行されることをおすすめします。
登坂距離が長いため全くの初心者の方にはやや厳しいコースではあるものの、勾配は緩やかなため山岳としての難易度は高くありません。全ての項目において高評価が出来るコースなので、脱初心者を目指している方には是非チャレンジしてもらいたいコースです。
もし最後の山伏峠を越える自信がない方は、目的地を『道の駅どうし』とし折り返してもよいでしょう。
但し、このルートの醍醐味はなんと言っても山中湖越しに望む富士山だと思いますので、是非もうひと頑張りして山伏峠をクリアしてください。
ルートラボ
道志みち(橋本~山中湖間 ※山中湖周回含む)
道志みち(迂回コース:橋本~山中湖~大月~相模湖~橋本)
▼コース詳細
難易度
橋本駅から道志みちの終点山中湖までは片道約55 km、往復で約110 km。
そのうちの大部分である神奈川県相模原市青木交差点から山伏峠までの約40kmは多少の下りもあるものの基本的には緩やかな登り基調です。
急坂区間はほぼなく、比較的勾配の高い登坂区間も月夜野キャンプ場付近と山伏峠手前の2か所だけなので、ペースに気を付ければ登坂経験があまりない方でも走破は可能で脱初心者にはもってこいのコースです。
但し、最低でも平坦路を28km程度で一定の距離を巡航出来るくらいの脚力がないとやや厳しいと思います。
なお、橋本駅~山中湖までの区間を往復するのではなく、河口湖方面へ迂回し、大月経由で橋本駅に戻るルートの場合は約140km。(迂回コースルートラボ)
この場合、距離は延びるものの、橋本~山中湖間の往復と同様に後半は下り基調のため、難易度はほぼ変わりません。
補給ポイント
青木の交差点から5km程進んだところにサークルKサンクス(進行方向反対車線)があり、さらにそこから2km程進んだところにセブンイレブンがありますが、それ以降は、山中湖畔の平野のローソンまでコンビニはありません。セブンイレブンは道志みち沿いのBBQ場や山中湖方面への行楽客と道志みちライドのローディーで夏場は非常に混みあっています。
山中湖までの行程の序盤区間にしかコンビニはありませんが、それ以降も個人商店やハッピードリンクショップという自販機が複数台設置されたスポットが道中いくつかあるため、夏場でも水分補給に困ることはほぼないでしょう。
約30km地点には『道の駅どうし』があり、補給・休憩が可能です。
飲食、休憩ポイント
道の駅どうし
基本的に補給・休憩は体力やボトルの残量にもよりますが、『道の駅どうし』は山伏峠手前の最後の休憩ポイントとなるので、時間の制約等がなければ立ち寄るとよいでしょう。
館内の飲食スペースの他にも休日は野外売店で豚串と豚汁のセットや川魚塩焼き等が販売されており、発汗により失われた塩分の補給にもおすすめです。
道の駅のすぐ裏を道志川が流れており、川辺まで下りることが出来るので、夏場は川に浸って火照った身体のクールダウンすることも出来ます。
《山中湖畔付近でのおすすめ飲食店》小作(ほうとう)
山梨名物のほうとうの有名店。行楽客で非常に混みあっており、1時間近い待ち時間が必要な場合も。
立ち寄る場合は帰路の時間も踏まえ検討してください。
https://tabelog.com/yamanashi/A1903/A190302/19000031/
大豊(ほうとう)
珍しい塩ほうとうがあるお店。塩ほうとうはあっさりしていて疲れ切って食欲がない時でも比較的食べやすいと思います。
こちらも時間帯によっては行楽客で混みあっています。
https://tabelog.com/yamanashi/A1903/A190302/19000905/
牛舎(焼肉)
店主こだわりの熟成肉(珍しい昆布〆等も)と肉の部位に合わせた専用タレが売りの焼肉屋さんです。
F1日本グランプリが富士スピードウェイで開催された際にはレッドブルレーシングチーム一行も立ち寄ったそうです。
営業時間が16時半からのため、ランチ利用には適していないですが、富士吉田等から輪行帰宅する方や、山中湖周辺に宿泊予定の方にはおすすめです。
https://tabelog.com/yamanashi/A1903/A190302/19000164/
ムースヒルズバーガー(ハンバーガー、サンドウィッチ)
こちらは河口湖の近くにある天然酵母を使用したバンズと粗挽きビーフパティが人気のハンバーガーショップです。オーソドックスなものからクリーム オブ スピナッチバーガーといった変わり種までバーガーの種類も豊富です。
山中湖畔ではないので道志みちからはかなり離れていますが、前述の迂回ルートで帰る場合は少し足を延ばせば立ち寄ることも可能です。人気店のため予約しておくとスムーズかもしれません。
看板犬の2頭のラブラドールレトリーバーが迎えてくれます。
https://tabelog.com/yamanashi/A1903/A190303/19003886/
眺望
道志みちの道中はそれほどひらけた場所はないですが、所々谷底を流れる道志川と渓谷の風景を望める場所があります。青木の交差点から約20kmの地点にある久保吊り橋もおすすめです。
しかし、なんと言ってもこのコース最大の魅力は山中湖越しに望む富士山。晴れていれば裾野を広げた雄大な富士山を一切遮るもののない状態で見ることができます。
快適度
道志みちは全区間を通して路面状態は良好であり、信号もほとんどなく、道幅が極端に狭い箇所もほとんどないため快適なライドが楽しめます。
但し、行楽シーズンは月夜野キャンプ場付近や道の駅どうし手前等で渋滞が発生しており、走行が困難な場合があるのが唯一の減点ポイント。
なお、道志みちの路面状態は良好ですが、迂回ルートの富士吉田~大月までの国道139号線の路面は所々荒れており、酷いところでは大きく陥没している箇所もあるので、下り基調でスピードが出やすい区間のため注意が必要です。
達成感
往路大部分が登坂で往復110km(迂回ルートは140km)、富士山の麓まで自走、雄大な富士山の眺め等、非常に満足できるライドとなるのではないかと思います。
しかし、本格的な登坂区間というものはないため、“坂バカさん”や中級者以上の方には物足りなく感じるかも??
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