はじめてのロードバイクの選び その1
初めてロードバイクを買うという時、みなさんは何を基準に選ぶでしょうか?
「初めてロードバイクを買うけれど、どんなロードバイクを選べばいいのだろうか、、、」
「初心者向けのロードバイクってどんなものだろう、、、」
「初心者向けとそうではないものの違いってなんだろう、、、」
といった疑問や悩みが少なからずあると思います。
周りにロードバイクに乗っている人がいる様な場合は、相談したりすることもできるでしょう。もちろんショップで相談することも出来ます。
ただ、ショップの場合は当然商売目線でのオススメがあったりするので、全てを鵜呑みにしていいのかもわからないですよね。
そこで、「とことんロードバイク」的ロードバイクの選び方を紹介していきたいと思います。
あくまで主観的であり、且つ感覚的な部分も多いので、「ロードバイク買おう!!でも初心者なのでロードバイクの選び方がよく分からない」と思っている方が
ロードバイクを選ぶ際のひとつの参考としていただければ幸いです。
ステップごとに2回に分けて掲載していきます。
STEP1:ロードバイクと“なんちゃってロードバイク”
まず初心者の方はどれがロードバイクで、どれがロードバイクではないか見分けられるでしょうか?
もちろん決まった規格等で定義されているわけではありませんので、明確に区分することはできないのですが、
いわゆる“なんちゃってロードバイク”があるので注意してください。
“なんちゃってロードバイク”というと、ロードバイクの粗悪品、安全性に問題があるバイク等を想像される方がいらっしゃるかもしれませんが、それ自体の製品としての良し悪しの評価ではなく、
本来競技用として進化してきた「ロードバイク」というカテゴリーには入らないというものを指します。
※ここでいう競技用とはプロ選手向けのレース用車両ということではなく、レース、ロングライド、ヒルクライム等向けとして作られており、シティライド用ではないという意味です。
では、その違いはなんでしょうか?
簡単に言うと、『見た目がロードバイクっぽい形をしているというだけで、ロードバイク向けのパーツ、設計で作られていないバイク』です。
ロードバイクに興味がない方は、ドロップハンドルの自転車=ロードバイクと思うのではないでしょうか?
たしかにドロップハンドルはロードバイクの特徴のひとつではありますが、ドロップハンドルの自転車=ロードバイクではありません。
前述の通りどれがロードバイク用かという明確な基準はないので、「メーカーがロードバイク用です」と言えばロードバイク用ではあるのですが、一般的にロードバイク向けパーツとして認知されているもの、
いないものがあります。
では具体的にどの部分で判別すればいいのでしょうか?
もちろん事前にメーカーやグレードについて色々調べれば分かるのですが、事前知識なしでも見分けられる簡単なポイントを紹介します。
①価格
初めてロードバイクを買うとき誰しもが驚くのはその価格ではないでしょうか?
実際、シティサイクルであれば1万以下も売られているご時世ですし、3万でもかなり高額な自転車と言えます。
しかし、ロードバイクはエントリーモデルの安いものでも10万弱はします。
アウトレット品や型落ち品等、特別な理由があるものを除き、3~7万円以下の価格帯で販売されているものは、ほとんどがシティライド向けの“なんちゃってロード”に該当するかと思います。
②重量
ロードバイクは本来速さを競うための乗り物で「車体重量」=「抵抗」であり、軽いバイクの方が有利です。
そのため、長距離を速く走ることを目的として販売されているロードバイクは、下位のエントリーグレードでも10kgを切っているものが多く、最高級のフレームやパーツであれば、
5kgを切る様なバイクを組み上げることも出来ます。
それに対して、“なんちゃってロードバイク”は12~13kgあるものが多く、ロードバイクに比べるとかなりの重量級です。
一般的な、いわゆるママチャリは20kg程度ですので、12~13kgでも初めて持つと軽く感じられるとは思いますが、ロードバイクとしてはかなり重い部類に入りますし、ロード用のパーツで組んだ場合
そこまでの重量になることはあまりありません。
③メインコンポーネントが3大メーカー製ではない
詳細は後述しますが、コンポーネントとはロードバイクの駆動系・変速系に関連するパーツのことで、日本の「シマノ」、イタリアの「カンパニョーロ」、アメリカの「スラム」の3社の寡占市場です。
サードパーティ製のロードバイクコンポーネントパーツもありますが、グループセットと言われるコンポーネント一式を製造しているのはこの3社と言っていいでしょう。
サードパーティ製のパーツを一部盛り込んだロードバイクはありますが、上記3社製のコンポーネントパーツが使われていないバイクは“なんちゃって”の確率が高いです。
(注:シマノの場合はシティサイクル向けパーツもあるので、それらが使われている場合もあります。)
STEP2:ロードバイクをどこで買うか
続いて実際にロードバイクを買おうと思った際、「どこで買うか」も重要です。
大きく分けると「ショップ」か「ネット」ということになります。
「ショップ」の場合は、ショップスタッフのアドバイスを聞くことも出来ますし、納車時に自分のあったセッティングをしてもらうことも出来ます。後々メンテナンス等諸々の相談も可能です。
「ネット」の場合は、ショップに比べて在庫を探しやすく価格も安いという特徴がありますが、バイクが届いてもセッティングは自分で行う必要がありますし、メンテナンスのために後日ショップに持ち込んでも
自店で販売していない車両の取り扱いは出来ないというショップもあります。
そのため価格的には「ショップ」の方が割高になるとは思いますが、最初の1台は「ショップ」で買うことをおススメします。
また後々メンテナンス等で持ち込む場合も踏まえ、自宅から行きやすい範囲のショップの方がより好ましいでしょう。
もちろん身近に相談できるロードバイク乗りがいる、セッティングもメンテナンスも自分で調べてやるし安い方がいい、という場合はネット購入もいいでしょう。
STEP3:完成車orフレーム単体
ロードバイクの購入方法は2つあり、「完成車」で購入するのか、「フレーム単体」で購入するのかどちらかを選ぶ必要があります。
「完成車」はすべてのパーツが組み上げられて販売されているモデルです。(注:「完成車」でも基本的にペダルは別売です。)
それに対して「フレーム単体」は文字通りフレームが単体で販売されており、それ以外のパーツは個別で選んで組み上げていく必要があります。
「完成車」のメリットとしては、まずそれぞれを単体で購入よりも割安で、組み上げられて販売されているものなので、組み上げ工賃もかかりません。
また、各メーカーが指定のパーツで組み上げており、単体購入した時と同一パーツでも通常販売されていない車種にあった特別カラーリングがされていたりして車体全体で「統一感」がある
というのも特徴のひとつとしてあげられるでしょう。
では、「フレーム単体」はどうでしょうか?
「フレーム単体」のメリットは何と言っても全てのパーツを自分の好みにあったものを選べるという点です。
好みというのは見た目等ももちろんなのですが、自分の体型、ポジショニング、乗り方や用途等全ての要素を総合的にみて、自分好みのバイクを組み上げることが出来ます。
但し、やはり価格は「完成車」に比べて高くなる傾向があります。
それぞれ上記の様なメリットや特徴があるわけですが、見た目はともかく、それ以外の部分の好みはロードバイクに乗ったことがない初めの段階では当然わからないので、
「初めてロードバイクを買う」という方はよほどの拘りが無い限り「完成車」を買うのがよいかと思います。
もちろん「完成車」でも後からパーツのアップグレードは可能です。
次回へ続く