ビアンキ=Bianchi
前回のスペシャライズドに続き今回のメーカー紹介は『ビアンキ(Bianchi)』です。
◉ビアンキってどんなメーカーなのか?
2015年に設立130周年を迎えた、現存する世界最古の自転車メーカー。
ロードバイクのみならず、マウンテンバイクやクロスバイクの他、ミニベロ等の街乗り用自転車等、様々な種類の自転車を製造しています。
チェレステと呼ばれる淡い青緑色がコーポレートカラーで、Bianchiの代名詞にもなっています。なお、このチェレステカラーは年によって微妙に異なります。
現在はUCIワールドチーム「ロット・NL・ユンボ」に機材供給しています。近年はレースでの実績にやや陰りが見えるものの、過去にはグランツールでも輝かしい成績を収めています。
2016/09/04追記:2016年9月3日に行われたブエルタ・ア・エスパーニャ第14ステージ(今大会の最難関ステージ)でロット・NL・ユンボのロベルト・ヘーシンク選手がオルトレXR4でステージ優勝を飾りました。
◉国はどこ?
イタリアです。
「コルナゴ(COLNAGO)」や「ピナレロ(PINARELLO)」、「デローザ(DE ROSA)」と並びイタリアを代表する老舗ブランドのひとつです。
◉他にもここが凄いよビアンキ!
独自のカーボン繊維構造により振動減衰性に優れ、最大80%の除去することがきる新素材カウンターヴェイルを使用したモデルが発売されています。
既に発売されていたエンデュランスロードの「INFINITO CV(インフィニートCV)」、ヒルクライムで力を発揮する軽量フレーム「SPECIALISSIMA(スペシャリッシマ)」に続き、2017年モデルからは平地向けエアロロードの「OLTRE XR4(オルトレXR4)」にも採用され、ビアンキの各レンジのトップグレード全てにカウンターヴェイルが搭載されることになりました。
石畳区間を多く含むクラシックレースで好成績をあげていることからも、その性能をうかがい知ることができます。
◉ラインアップ
ビアンキのロードバイクは大きく分けて3つのカテゴリーに分かれています。
プロレースでも使われ剛性も高めなレーシングモデル、比較的ヘッドチューブが長めで前傾姿勢がきつくなりすぎず剛性もやや抑えめなエンデュランスレーシングモデル、そして女性用モデルのDAMA BIANCA(ダーマビアンカ)の3カテゴリーです。
ダーマビアンカは幅広のサドルを採用し、カラーリングも女性向けなものになっています。フレームのジオメトリは通常モデルと変わりません。
《レーシングモデル》
OLTRE XR4(オルトレXR4)
特徴
イタリア語で『〜の向こうへ』という意味を持つオルトレはビアンキのフラッグシップモデルのひとつでレーシングモデルの中でも特に高速走行性能に優れたエアロロードです。
エアロダイナミクスに基づく数々の風洞実験により得たフレーム形状と専用のステム一体型エアロハンドル、シートピラーにより空気抵抗を軽減し高い高速走行性能を実現します。
また、17年モデルのXR4より前述のカウンターヴェイルが採用され、剛性を維持しつつ振動を減衰することで快適性の向上と無駄な疲労の蓄積の低減が図られています。
スーパーレコードEPS&BORA ULTRAの完成車はとても庶民が買える様な値段ではありませんが、フレームセット価格はカウンターヴェイル非搭載の前モデルから1万円しか値上がりしていないのは非常にお買い得⁉︎
参考価格
¥1,700,000 (SUPER RECCORD EPS)
(フレームセット価格:¥410,000)
SPECIALISSIMA(スペシャリッシマ)
特徴
重量780g(55サイズ)という超軽量フレームのスペシャリッシマはオルトレと双璧をなすビアンキのフラッグシップモデルです。
こちらはその軽量性と活かしたヒルクライム向きのバイクで、もちろんカウンターヴェイルが搭載されています。
16年のジロ・デ・イタリアではロットNLユンボのクラウスヴァイクがスペシャリッシマに乗り山岳ステージで5日間に渡り総合首位を守ったことからもヒルクライムバイクとしての性能の高さが伺えます。
また、軽さによる登坂性能だけではなく、カウンターヴェイルテクノロジーによるコントロール性能と安定性の向上でダウンヒルにも強いバイクに仕上がっています。
tavolozzaというカスタムカラーオーダーシステムを使用すれば、まさに自分だけの『特別な』1台を作ることができます。
参考価格
¥600,000 (フレームセット)
※完成車販売はなし
FENICE(フェニーチェ)
特徴
フェニーチェはレーシングジオメトリーが採用された唯一の金属フレームのバイクです。
使用される素材により、スカンジウム(※)を使用したPRO、7000番台のアルミニウム合金を使用したELITE、6000番台のアルミニウム合金を使用したSPORTと3つのグレードに分けられています。スカンジウムは通常のアルミニウムより強く硬いため、より剛性の高い軽量なフレームを作ることが出来ます。
シマノTIAGRAコンポを搭載したSPORTは、コンパクトクランクと12-28Tのスプロケットが採用され、平坦路も登坂路も走りやすいワイドなギア比となっておりエントリーモデルとしておすすめの1台です。
※スカンジウム100%ではなく、スカンジウムを添加したアルミニウム合金です。
参考価格
¥370,000 (FENICE PRO ULTEGRA)
¥160,000 (FENICE SPORT TIAGRA)
《エンデュランスレーシングモデル》
INFINITO CV(インフィニートCV)
特徴
『無限大』という意味を持つインフィニートはビアンキのエンデュランスロードのトップモデルです。
近年のビアンキの特徴のひとつであるカウンターヴェイルが最初に採用されたのも長距離走行での快適性を追求されたこのイニンフィニート。
振動減衰性に優れたカウンターヴェイルと長めのヘッドチューブやチェーンステーによりロングライド向けのバイクに仕上がっています。
しかし、ただのロングライド向けのバイクというわけではなく、『パリ〜ルーベ』に代表されるパヴェ(石畳)区間を含む春のクラシックレースでプロチームが使用する等、高い振動減衰性とアタック時の素早い加速にも対応できる高い剛性を併せ持つ戦闘力の高いバイクです。
参考価格
¥390,000 (ULTEGRA)
(フレームセット価格:¥300,000)
INTENSO(インテンソ)
特徴
インテンソはビアンキのエンデュランスロードのミドルグレードに位置するフルカーボンバイクです。
上位モデルのインフィニートCVとは異なりこちらはカウンターヴェイルテクノロジーは採用されていませんが、フルカーボンフレームが路面からの突き上げを軽減し、前傾姿勢になりすぎない設計のため快適なロングライドを楽しめます。
参考価格
¥293,000 (ULTEGRA)
¥228,000 (105)
¥189,000 (TIAGRA)
INTREPIDA(イントレピーダ)
特徴
イントレピーダは17年モデルから新たにラインアップに加わったモデルです。
特徴は何と言ってもその価格!!
フルカーボンバイクながらシマノSORAを搭載したモデルはなんと153,000円。105モデルでも187,000円です。
使用されるカーボンの違いから上位モデルには剛性などは劣るもののカーボンバイクらしい乗り心地を味わえる一台です。
参考価格
¥187,000 (105)
¥167,000 (TIAGRA)
¥153,000 (SORA)
INPULSO(インプルソ)
特徴
インプルソはビアンキのエンデュランスロードのアルミモデルの上位グレードです。
フロントフォークにカーボンを採用し衝撃吸収性能を高められており、アルミフレームながら新モデルとしてデビューした年には『パリ〜ルーベ』でプロ選手が使用する等、素性の良いフレームです。
参考価格
¥173,000 (105)
¥147,000 (TIAGRA)
VIA NIRONE 7(ヴィアニローネ7)
特徴
ヴィアニローネ7はビアンキのエンデュランスロードのアルミエントリーモデルです。
しかしエントリーモデルと侮ることなかれ、カーボンバイクには劣るもののフロントフォークにはカーボンが採用され衝撃吸収性能が高められており、ロングライドはもちろん、意外とレーシーなジオメトリが採用されているのでレースイベントでも活躍してくれるはずです。
105モデルで17万円というコストパフォーマンスも魅力です。
ビアンキ創業の地『ニローネ通り7番地』をモデル名にしていることからもこの車種へのビアンキの本気度が伺えます。
参考価格
¥170,000 (105)
¥137,000 (TIAGRA)