第9ステージはチームタイムトライアル。
普通チームTTが前半の前半にあって、個人TTが中盤以降にあるケースが多いですが、今回は珍しく前半の後半にチームTTが設定されました。
しかも、チームTTにしてはアップダウンがある難しいコース設定となっており、距離こそ長くないものの、大きな登りが3つ含まれています。
最後の坂は7%とタイムトライアルの最後にある坂としてはかなり厳しいものですね~。
予想通りゴール前ではどのチームもかなり厳しそうでしたね。。。
簡単にチームTTのルールを記載すると、
まぁその名の通りチーム(9名)で決められた区間を走行し、走破タイムを競います。
走破タイムはチームの5番目にゴールした選手のタイムが適用されるので、1人だけ先にゴールしても意味がないんですね。ちなみに5人未満の人数しかゴールしなかった場合は、最後にゴールした選手のタイムがチームのタイムになります。
チームとしてのタイムがチーム全員の総合タイムに加算されるので、総合争いをしている選手を要するチームはタイムを失わない様にしないといけませんね。
1分差とかは通常のステージではなかなかつかないタイム差ですが、チームTTや個人TTでは簡単についてしまうので、総合成績にも大きく影響してきます。
では、本題に。
まずはオリカグリーンエッジからスタートです。オリカグリーンエッジはTTが非常に強いチームで、実際一昨年のツールでチームTTを制しているんですが、ここまで既にゲランス、アルバジーニ、インピーの3名がリタイアしてしまっており、6名での出走だったため勝負はせず、6名揃って走りきることに重きを置いた走りでした。
そんなことからオリカのタイムが参考にならないのですが、ランプレの33分3秒が当面のターゲットタイムとなります。
ロット・ソウダルではグランツール11連続完走中のアダム・ハンセンが第2ステージの落車の影響から、TTポジションが取れないとのことでTTバイクではなく通常のロードバイクで出走していました。
4強要するチームの中で一番最初に登場したのがアスタナ。全体の12番目でのスタート。
第1計測付近の10km地点でタラマエ、グルジェフの2名が早くも千切れてしまいます。
IAMがマークしたそれまでのトップタイムを3秒上回り、この時点でトップに立ちます。
後半は有力チームが次々にスタートして行きます。
キンタナ要するモビスターは、第二計測でアスタナを19秒上回りトップに立つ。
しかし、残り7km手前でバラけてしまい、そのまま切り離して進むにはまだ早いという判断から、ペースを落とし後ろを待つ。少しオーバーペースだったのかも?
最後の登り区間では、バルベルデ、キンタナが引き32分19秒でゴール。この時点でトップに立った。
全体の20番目でのスタートはティンコフ=サクソ。
第一計測ではこの時点で第一区間トップのアスタナのタイムを2秒上回ってトップ通過。
しかし、第二計測では第二区間までのトップモビスターに13秒遅れてしまう。
最後の登りではコンタドール自ら先頭を引くも、モビスターから24秒遅れでゴールした。
マイヨ・ヴェールのサガンは登り区間でも遅れることなく、最後の5名に残っていたあたりさすがですね。
続いてBMC
第1ステージの個人TTを優勝したローハン・デニスを要する優勝候補です。
第一計測でティンコフのタイムを7秒上回り、第二計測でもモビスターを3秒上回るチーム力の高さを見せる。
ラスト2kmを切ったとこで早くも5人となるが、ヴァンガーデレンとデニスが引いていき、最後はデニスを先頭にローテせず走り切った。
これまでのモビスターのトップタイムを4秒上回り首位に立つ。
最後にスカイが出走。
こちらもフルーム、ポート、ケノー、トーマスら強力メンバーだ。
第一計測でBMCに並びこちらも相変わらずのチーム力の高さを見せつける。
さらに第二計測ではBMCを1秒上回りトップタイムを射程に捉え最終区間へ突入。
ゴール1km手前でポエルス切れて5人となる。
最後の登り区間でニコラス・ロッシュがいっぱいになり先頭を引くフルームはやや待つ感じの走りとなる。なんとかロッシュも千切れることなく走り切るが、BMCに0.6秒及ばず2位となった。
どのチームもゴールの時点では最低人数の5人しか残っていなかったのが、厳しいコース設定だったのを物語っていましたね。
しかしロッシュはちょっと可哀相だったなぁと。もちろん途中区間でチームを引いたりもしていて、たまたま5番目だったというだけなので、ロッシュが悪いとかじゃもちろんないですが、『責任を感じる』ってコメントしていたので。
これでやっと第1週が終わりました。
1日休息日挟んで、いよいよピレネーステージが始まります。
ここまでの印象による勝手な予想をしてみようかと。
■マイヨ・ジョーヌ
◎フルーム
▲コンタドール、キンタナ
もうフルームの調子が良すぎちゃってるので、フルームかなと。。本人も絶好調だし、アシストも強力。ポートもジロダメだったけど、調子いいし付け入るスキがいまのとこない。。
コンタドールはやっぱりジロの疲れからかいまいちな感じ。ジロの第20ステージで遅れたシーンが再現されそう。。あのときは脱水症状だったってことだけど。
キンタナもタイム既にかなり失ってるけど、後半の山岳で盛り返せば行けるかも!?そういう意味ではキンタナの方が可能性はあるかなと。
■マイヨ・ヴェール
〇サガン(期待込)
▲グライペル
マイヨ・ヴェールはこの2人の争いかと。純粋なスプリントだけならグライペルですが、後半の山岳ステージの中間スプリントとかを考えるとサガン有利かな?と。
8割は好きだから勝って欲しいだけ笑
■マイヨ・ブラン・ア・ポア・ルージュ
〇フルーム
▲キンタナ
後半の山岳ステージを考えると、この2人のどちらかかな。
総合勢がゴールを争わなければ他の選手の可能性もなくはないですが、、
でもやっぱどちらかだな。。
最近グランツールは総合=山岳賞になりつつある気が。。
■マイヨ・ブラン
◎キンタナ
以上!!
まぁこれはどう考えてもキンタナでしょう。というかここを落とす様じゃキンタナは総合争いとか言ってる場合じゃないので。。
山なければサガンですけど。サガンってまだマイヨ・ブランの対象ってことが意外すぎる。。