とことんロードバイク

あなたの脚質はどれ!?

陸上競技において、短距離が得意な選手や長距離が得意な選手等、選手によって得意分野が異なるように、ロードレースにおいても脚質というものがあり、脚質によりコースや走行環境の得手不得手が異なってきます。

今回はサイクルロードレースにおける脚質を紹介していこうと思います。

脚質を知ることでサイクルロードレース観戦をより一層楽しむことが出来るはずです!!

スプリンター

ゴール前のスプリント勝負に特化した瞬発力型の選手。

無風状態でも速度が上がれば空気抵抗は大きくなり、その様な状況下でも最高速度を出すことが出来る強力な筋力の持ち主がスプリンターです。

しかし、最高出力を発揮できるのは短時間だけであり、持久型ではないので、レース中はチームメイトの後ろで力を温存し、ゴール勝負に全てをかけるというのが定石です。

スプリンターをより極限まで特化させたのが競輪選手であり、競輪選手の太ももをイメージしてもらうとわかりやすいかもしれない。

但し、ロードレースにおけるスプリンターでも当然ステージレースでは山岳コースも走らなければならず、それを時間内に完走することが出来るだけの登坂力は持ち合わせています。

代表的な選手

マルセル・キッテル(ジャイアント=アルペシン)

マーク・カベンディッシュ(エティックス・クイックステップ)

ナセル・ブアニ(FDJ.fr)

アンドレ・グライペル(ロット・ソウダル)

 

クライマー

その名の通り、ヒルクライム(登坂)を得意とする選手。

登坂は重力に反して登って行くので、当然体重の軽い選手の方が有利ではあり、実際にクライマーと呼ばれる選手は細みのロードレース選手の中でも特に細みであったり、小柄であったりする場合が多い。

筋肉量が多くなると体重は重くなるので瞬発型の選手に比べると筋肉量もそれほど多くなく、そのため平地での高速巡航、タイムトライアル、向い風、横風等の筋力が必要とされるコース・状況は得意ではないのが特徴です。

また、グランツール等の厳しい山岳ステージがあるレースではタイムのつきやすい山岳ステージで稼いだマージンにより、総合優勝するということもあります。

代表的な選手

ナイロ・キンタナ(モビスター)

ジュリアン・アレドンド(トレック・ファクトリー・レーシング)

ホアキン・ロドリゲス(カチューシャ)

 

パンチャー

それほど距離の長くない急坂での勝負や逃げ等のアタックが得意などちらかと言えば瞬発力型の選手。スプリンターとは異なり、急勾配の短い登坂等でも活躍することは出来るものの、クライマーとは違って登坂距離の長い完全な山岳コースではそれほど活躍することが出来ないことが多い。

代表的な選手

フィリップ・ジルベール(BMC)

ファビアン・カンチェラーラ(トレック・ファクトリー・レーシング)

ペーター・サガン(ティンコフ・サクソ)

 

タイムトライアル(TT)スペシャリスト

ロードレースはチームで先頭交代して受ける空気抵抗を減らすのが定石ですが、独走力に優れ1人で長時間一定の速度で走り続けることが出来る選手をTTスペシャリストと言います。エースアシストとしてチームの牽引やステージレースでのタイムトライアルがレースでの活躍の場です。

ゴールまで残り20~30km地点で早めにアタックをかけたTTスペシャリストが独走力を生かし、そのまま逃げ切って番狂わせを演じるといったこともあります。

代表的な選手

トニー・マルティン(エティックス・クイックステップ)

ブラッドリー・ウィギンス(Sky)

マイケル・ロジャース(ティンコフ・サクソ)

 

オールラウンダー

その道のスペシャリストには劣るものの、その名の通り平地での高速巡航、タイムトライアル等の単独走、山岳での登坂、全てを高いレベルでこなすことが出来る総合力の高い選手。総合系の選手と呼ばれることもある。ステージレースでの総合優勝を争うのはオールラウンダーの選手であることが多く、チームのエースとしてアシストに守られ、勝負どころでアタックしゴールを狙います。

特にグランツール等の厳しい山岳ステージがあるレース総合優勝する選手はクライマーと同等かそれ以上の登坂力を備えている選手も少なくないです。

代表的な選手

クリス・フルーム(Sky)

ヴィンチェンツォ・ニバリ(アスタナ)

アルベルト・コンタドール(ティンコフ・サクソ)

 

 

各脚質と代表選手の紹介をしてきましたが、全ての選手を完全に分類できるというわけではもちろんなく、例えばペーター・サガンの様にスプリンターにもパンチャーにも分類できる様な選手もいますので、あくまで参考として捉えていただければと思います。

 

あなたはどの脚質に該当しますか?

素質にもよりますが、ホビーライダーはどの脚質になりたいかを考え、それを踏まえたトレーニングをしてみるのも楽しいかもしれませんね。

ちなみに筆者はTTスペシャリストかクライマーになりたい、、

まず全ての脚質に必要な無駄な脂肪を落とすことからですが。。